序にかえて

「尋ねきてみよ 外伝」に寄せて



みなさま、ご機嫌うるわしゅう。

この度、 LoveSymbol の弓さまの「春抱き」パラレル小説、『尋ねきてみよ』の外伝を、当サイトで掲載する運びと相成りました。あまりの僥倖に、はっきり言って眩暈が(笑)。お見苦しいことに、かなり浮かれております。

そう、あの希代の陰陽師・岩城京介(様)が帰って来るのです。待望の新シリーズ、しかも連載。そのうえ、禁断の隠し部屋ネタです(笑)。全世界100億人の弓さまファンのみなさま、存分にうらやましがってください。あ、ちなみに弓さんは繊細な方なので、意見や抗議はわたしのほうにお願い・・・いや、お願いだから、やめてくださいね(爆)。

■ ご紹介 ■

『尋ねきてみよ』のあらすじは、こんな感じです。

時は平安の世。
岩城京介は都の安寧を司る、当代随一の陰陽師(おんみょうじ)だった。彼の出生・素性は謎に包まれており、内裏でも長く孤高を保っていた。
そんな岩城が、死霊の引き起こす怪事件をきっかけに知り合ったのが、三位・右兵衛督(さんみ・うひょうえのかみ)で天才楽師でもある香藤洋二。臣籍降下してはいるが、天皇家の血筋を引いている香藤の天真爛漫な人となりに、岩城は驚かされる。一方、岩城の冷たい美貌に隠された脆さに気づき、魅かれた香藤は、その熱い想いをまっすぐにぶつけてくるが―――。

と、これがほんの出だしの部分。

このページを読んでくださってる方で、『尋ねきてみよ』をご存知ない方がいるとは思えないのですが、もし未だ読んでいらっしゃらない場合は、よろしければまずは弓さまのサイト LoveSymbol を先にご覧くださいませ。

何しろ本編と番外編をあわせて7本ありますし、登場人物も物語も多岐に渡っています。そちらを読んでいただかないと、この「外伝」がわかりにくいのではないかと思います。(っていうかさ、岩城さんの初夜のハラハラドキドキ、読まなきゃ絶対損だってば!)

■ 出会い ■

わたしの『尋ねきてみよ』へのこだわりは(我ながら)暑苦しいです(笑)。きわめて個人的なツボみたいですが、読んでやってもいいという奇特な方は、↓以下↓のたわ言をご覧ください。

※どうでもいい方は、このページ全部スルーでOKです。

■ 幸せなのかな・・・これ ■

いづれの御時にか―――。
って、たった半年ほど前のことなんですけどね(笑)。

2005年の夏、『春を抱いていた』に嵌ったばかりのわたしは、とってもウブでした(ここで笑ってはいけません)。何しろ、インターネットの海を彷徨って『春抱き』サイトを巡るという、妖しい闇の世界の悦びを覚えたばかり。

ある日、とある小説サイトさまにたどり着きました。その管理人さまの織りなすディープな『春抱き』世界観に魅せられ(笑)、ついついそこにあった「パラレル」小説というものをうっかり、人生で初めて、読んでしまいました。それが転落人生の始まり―――飛んで火にいる夏の虫、ってやつですね。

何故と聞かれてもうまく説明できないのですが、それまでわたしは、パラレルというものに興味がありませんでした。おそらく、二次創作そのものが(原作から見れば)「パラレル」ですから、そこから更に原作の設定を変えて好き勝手にキャラを動かしたら、逸脱しすぎっていうか、「それはもう『春抱き』じゃないじゃん!」・・・って感じだと思います。

そんなわたしが巡り合ってしまったのが、この『尋ねきてみよ』シリーズ。あんまり面白くて、色っぽい陰陽師・岩城さんワールドにすっと〜んと堕ちてしまいました(笑)。いやもう、大変なもんです。

考えてみれば、中学生の頃から源氏物語フリークだったので、こういう舞台設定に弱かったというのはあるかもしれません。それから、大好きな木原敏江さんの描かれる異形の者の物語を彷彿とさせる世界だったことでしょうか。ま、理由はともかく、わたしにとってはすごいインパクトの小説だったわけですね。

(ずっと後になって、元ネタになった超メジャーな夢枕さんの「陰陽師」シリーズを知らずに『尋ねきてみよ』に惚れていたことが露見して、弓さんにはかなり呆れられました。)

ちょっと大げさかもしれないけど。『尋ねきてみよ』に出会わなかったら、わたしは弓さんにメールを出してなかったでしょうし(それがおつきあいの始まり)、『春抱き』小説も書いてなかったかもしれません。

まして、お世辞を真に受けて舞い上がり、うっかり「ゆすらうめ異聞」を立ち上げちゃうなんてことも、恐らくなかったと思います。つまりこれって運命の出会い?(笑)

う〜ん、さながらパンドラの箱を開けた気分。

「わたしの人生を変えた責任、取ってくれ!!」と、後にわたしは、何度そう弓さんに詰め寄ったことか。これ、良い子は真似をしないほうがいいですよ。っていうか、真似してもいいけど、「勝手に嵌ったくせに」と軽くあしらわれるだけです。だから、無駄な努力はしないほうが賢明(笑)。

そんなこんなで、『尋ねきてみよ』はわたしにとって、ちょっと特別な作品です。その続きが読めて嬉しい。―――それを言いたかっただけなんです。

■ 今、明かされる「外伝」誕生秘話 ■

ある日の弓さんとの会話から。

「あのね弓さん、わたし、すっごいとんでもない夢、見ちゃった・・・」
「うん?どんなの?」
「陰陽師の岩城さんがね・・・(ごにょごにょ)」(ネタバレになるので伏せます)
「◎★♪!!☆●△★@!!」
「・・・おかしいかな?」
「いや、おかしいって言うか(絶句)。だって、どうやって・・・?」
「うん、それはね・・・(ごにょごにょ)」
「はあ!?!?」
「・・・呆れてる?」
「う、うん・・・(まだ驚愕)」
「でもさあ、岩城さんどうせ、×××だし」
「うっ・・・まあ、そうだけど」
(以下略)

ま、後は坂を転がるように、とでも申しましょうか。

気がついたら、弓さんを煽りまくって、『尋ねきてみよ』の続編を執筆していただく約束を、強引に取りつけていました。書いてもらうだけじゃなくって、うちのサイトに掲載です。隠し部屋に置く、という条件つきで。自分のおねだりテクに、我ながら惚れ惚れしますね、ふふふ(すっごい不気味な笑い)。

そんなわけで、自分の妄想がかたちになる、という贅沢なヨロコビを噛みしめているわたしです。が・・・実はこのシリーズ、あまりに萌えるので困っています(爆)。萌えるっていうか、とにかくどんどんストーリーが湧いてくるので、とまらないんです(笑)。ここまで無尽蔵にネタを提供してくれるお話だとは、さすがに弓さんご自身も、想像しなかったんじゃないでしょうか。(恐れ多くも、わたしも続きを書かせていただく予定です。)

この禁断の連載がどこまで続くか、神のみぞ知る(笑)。

とにかく、平安時代の『春抱き』ご夫婦、強烈です。もちろん天下御免の砂吐きバカップルです(笑)。そりゃもう最高に愛しいです。内容には好き嫌いがあるかとは思いますが、どうぞ寛容な心でおつき合いくだされば幸いです。

あ、それからお願いがひとつだけ・・・秘密の小部屋専用の掲示板をつくりました。感想は、できたらそちらに書き込んでくださいね♪ (ほら、そうするとわたしも読めるじゃありませんか。)

それでは、ごゆるりとお楽しみくださいませ。長い長〜いムダ話をここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。



文責 ましゅまろんどん
2006年2月14日




サイト引越に伴い2012年12月11日に再掲載。
若気の至りとはいえ、なんという恥ずかしい文章・・・(汗)。
『春抱き』パッションの暴走するままに、興奮状態で書き散らしたのが一目瞭然ですね。読み返すと目眩がして、よほど再掲載を見送ろうとも思ったのですが、しかし。
ある意味これは、あの時の自分を刻印したロゼッタ・ストーンのようなものかもしれない、と思い直しました。こういう時代もあったのだと、懐かしく・・・思えるかなあ(汗)。
ともあれ、修正は最小限に留めました。