Resonance (共鳴)

Resonance (共鳴)




まばゆい光の中に おまえはいた
誰よりも美しく 堂々と胸を張って
輝かしい太陽のおまえ
ゆったりと王座に向かう
フォーティンブラスの幻影



俺は息もできずに おまえを見つめていた
眩しくて ただ誇らしくて
言葉が見つからない
昂ぶる心音に耐えきれずに
俺はそっと目を閉じた



スポットライトを浴びて 毅然と立つ
俺を振り返って 晴れやかに笑う
輝かしい太陽のおまえ
何気ないしぐさひとつに
勝者の自信を覗かせて



いつの間に こんなにいい男になったのだろう
いつの間に こんなに豊かな表情をするようになったのだろう
俺は魂を奪われて おまえに見惚れる
共鳴する心と心
光の中のおまえに魅せられて
俺はおまえの虜になる



おまえしか見えない おまえしかいらない
おまえを受け止めて 俺は至福を得る
輝かしい太陽のおまえ
もどかしさに喘ぎながら
俺はつたない愛の言葉を捧げる



これ以上おまえを 愛せないと思っていたのに
おまえの灼熱が 新たな高みに俺を導く
まなざしに 思いの丈を込めて
共鳴する心と心
きらめく残照に翻弄されて
俺はおまえに絡めとられる



まばゆい光の中に おまえはいた
誰よりも美しい 奇跡の降臨
華やかな憧憬を一身に受け
威風堂々と おまえは歩み始める



俺は陶然と そこに立ち尽くした
おまえのための 喝采が聞こえる
高らかに響くファンファーレ
冷めやらぬ熱気に包まれて
おまえはゆったりと微笑する



おまえの帰還を 世界が待っていた
称賛の声が 聞こえるだろう
輝かしい太陽のおまえ
華やかな笑顔で 君臨する
おまえのいるべき 陽の当たる場所



愛しくて たまらなく愛しくて
俺はふるえる指先で おまえに触れた
言葉にならない想いに焦れて
かけがえのない至宝を 抱き寄せる
俺の世界の中心は おまえだから



いつまでも おまえの側にいたい
いつまでも おまえの愛だけが欲しい
俺の心のありったけよりも
さらに愛おしい気高いもの
おまえだけが 俺をこんなに熱くする



まばゆい光の中に おまえはいた
誰よりも美しく 堂々と胸を張って
輝かしい太陽のおまえ
ゆったりと王座に向かう
はるかに遠い 約束の場所へ



眩しくて 誇らしくて
美しくて そして何よりも愛おしくて
俺は万感の想いを込めて おまえにくちづけた
共鳴する心と心
輝く光の中のおまえ
おまえの帰還を 世界が待っていた



愛している 誰よりも愛している
おまえだけ 生涯おまえだけだ
晴れやかに笑う 神々しいおまえ
昂ぶる心音に耐えきれずに
俺はそっと目を閉じた




ましゅまろんどん
24 March 2006


『プレシャス・シート』で、香藤くんを眩しげに見つめる岩城さんの心境・・・のつもりで書いた散文です。
2012年12月03日、サイト引越にともない再掲載。初稿を若干修正しています。