Sweetest

Sweetest ― 最愛の人へ捧げる言葉





岩城さんが、俺を好きになってくれたこと。
こうやってごく自然に寄り添って、手を繋いでいられること。
ありったけの愛を、夜通し誓いながら。
心を重ねて、身体を重ねて、年月を重ねて。
あのときから今まで、同じ時を歩んできたこと。
一緒に将来を、見据えていられること。
すべてが人生で、最高のプレゼントだと思う。



っていうか、俺ってものすごく幸運だ。
岩城さんにめぐり逢えたこと。
岩城さんの秘めた情熱に触れられたこと。
岩城さんの愛情を、一身に受けていること。
岩城さんの生涯のパートナーでいられること。
岩城さんのために、俺の人生があるってこと。
・・・幸せすぎて、目眩がする。



岩城さんにもらうものなら、何でも嬉しい。
真っ赤な薔薇の花束でも、きれいなクリスタルのガラスでも。
やさしい抱擁や、愛のぎっしりつまったキスひとつだって。
あるいはとんでもなく悩ましい、ベッドの中での囁きでも。
どれも俺にとっては、かけがえのない宝。
鮮烈なまでに美しい、俺の生涯の恋人。
形に残るものも、残らないものも、同じように愛しい。



岩城さんが、俺の愛の終着駅。
歳を重ねるごとに、本当にそう思えるようになった。
恋も愛も、充分に経験を積んだつもりでいたけど。
岩城さんを知って、俺は愛を知った。
岩城さんの心を差し出されて初めて、俺は生きる歓びを知った。
この世に生を享けた意味を知った。
こんな敬虔な気持ちで誰かを想うことなんて、人生で二度とないだろう。



出会った頃の俺は、ずいぶん子供だった。
若さに任せて無茶もしたし、未熟さで岩城さんを傷つけたこともあった。
思い返すと、よく許してもらえたって冷や汗が出ることもある。
岩城さんはいつも、黙って俺を包み込んでくれた。
その愛情の深さに、今あらためて心が震える。
感謝と、畏怖と、憧憬と。
奇跡のような愛おしい存在に、一生かけて応えたいと思う。



今日は、俺の誕生日。
またひとつ、岩城さんに近づけるのが嬉しい。
岩城さんが、俺を盛大に甘やかしてくれるのが嬉しい。
そう、仕事を早めに終わらせて、早く帰って来てくれる。
ちょっとだけ恥ずかしそうに、小さなギフトボックスを抱えて。
息を切らせてドアを開けて、俺の腕の中に飛び込んで来る。
俺の名前を、これ以上ないくらい愛おしげに呼びながら。



神様がくれた、無敵の岩城さん。
永遠に俺だけの、世界でいちばん美しい恋人。
その笑顔ひとつで、俺は最高に幸せになれる。
その声を聴くだけで、俺は愛しさで胸が苦しくなる。
愛してる、愛してる、愛してる。
岩城さんが、俺を好きになってくれたこと。
・・・それこそが、生涯最高のプレゼント。





藤乃めい
8 June 2007

今の岩城さんがあるのは、香藤くんのおかげ。
でも香藤くんにとっても、岩城さんは成長の起爆剤でしたよね。
まだほんの22歳で、運命の相手に出会ってしまった香藤くん。
愛する人のために、極上の大人の男になりました☆
それを(傍目には)さらりとこなす香藤くんは、最高にカッコいいです。
香藤くん、お誕生日おめでとう。
いつまでも最高にセクシーな男の中の男でいてください。


2013年2月28日、サイト引越にともない再掲載。初稿を若干修正しています。